代理店プロジェクト


大手損保の代理店に対する優越的地位の濫用について

   2021年3月22日参議院財政金融委員会 大門実紀史参議院議員


大門実紀史参議院議員
地域で頑張る代理店に対して大手損保が、一方的な手数料ポイントの押し付けや、委託契約書の問題、乗合の拒否、代理店に対して統廃合や廃業を強要するなどなど優越的地位の濫用、そのものではないかというような、虐めに近い問題がずーっと起きている。
代理店問題について2017年3月から4年間今日で9回にわたって取り上げてきたが、根本的改善が進まない。

T損保の福岡のある支社で、3月末までに代理店を統廃合することを強引に推し進めた。しかもやらないと金融庁から処分を受けるんだと、金融庁の名前を使ってやった。統合に応じない代理店には支社が直接顧客に連絡して、誹謗中傷する。たくさんの代理店がやられて、もう黙ってられないと私のところに話がきた。
国民の皆さんが苦境に陥っていること、行政上の問題であれば国会で是正するというのが私たちの仕事だと思っているが、本来は損害保険代理業協会が受けて大手損保、金融庁に伝えるのが筋ではないかと思う。日本代協このままでいいのか。金融庁一度話し合いくらいしてもらえないか。

金融庁 栗田監督局長
金融庁としても損害保険会社だけでなく、現場の損害保険代理店の声をよく聞く必要があると考えている。従って日本損害保険代理業協会とも相談して、意見交換の場を設ける方向で考えたい。

大門実紀史参議院議員
損保ジャパンは代理店の相談窓口を設けた、他のメガ損保も窓口を設けるべきだと思う。本社に相談窓口を設けるのを金融庁から勧めてほしいと思うがどうか。

金融庁 栗田監督局長
損害保険会社においては当然のことではあるが、代理店と緊密に連絡をとって代理店サイドに苦情があれば、適切に対応する必要があると考えている。このような観点から代理店からの相談を直接受け付ける窓口を設置していない大手損保については、対応を促していきたいと考えている。

大門実紀史参議院議員
根本問題としては一方的な手数料ポイントの押し付け、委託契約書の問題という基本的な優越的地位濫用の疑いがある。どう解決するか二つあると思う。

一つは個別的に公取にあげる。幾つかのところで準備がすすんでいる。もう一つは金融庁の対応。中身を見ると優越的地位濫用の疑いが多すぎると思う。これが業界の健全な発展になっていくのかと、いうことも含めて、金融庁としてもう一歩対応を考えてもらうことはできないかと

金融庁 栗田監督局長
損害保険会社の対応が優越的地位の濫用になるようなことがないように、引き続き個別具体的に指導していきたいと考えている。


2021年3月22日参議院財政金融委員会